今なのか?さっきなのか?判然としないのだけれども、今さっき、おっさん三人組が仲良く同性愛性と幼児性を匂わせつつはしゃぎジャレ合いながら歩いているのか?ともってずうっと見てたのだけれどもよく見たら、捕獲されたグレイの如く

おまわりさんに暴れながら連行されてるなんか悪いことしたらしきちっちゃいおっさんだった、くわぁあ!くんずほぐれつ歩道をくねくね蛇行しながら、暴れに暴れるちっちゃいおっさんを無表情で取り押さえながら進む官民一体型ズッコケトリオ。

こーゆーのをKC庁24時以外で初めて見たので、俺はびっくりクリトリス!(ターヘルアナトミア!)と叫びながら、横断歩道を全力で駆け抜けすれ違おうとしたら、容疑者のちっちゃいおっさんはよく見ると俺の同級生で、俺はそのちっちゃいおっさんに呼び止められる。むげにシカトも出来ないので、

面倒なことになったなと、諦念の境地で悟りを開き仕方なく話を聴いてみると、なんでも立て膝を突いて靴紐をゆわいでいた学生を後ろから軽い足上げておもくそ蹴っ飛ばし、そいつのバッグの上に跳ね乗って踏み潰し、速攻逃亡。するも、足の速い学生に速攻とっ捕まり、フルボッコにされたらしい。

「なんでそんなことをしたの?」と訊くと、××××に於ける優位性を証明してみせたかったらしい。「如何やって証明したの?」と、更に野暮を承知で訊くと自信満々のドヤ顔FACEで、「俺の靴でさ!」OURセレヴス一同、「ダメだこりゃ!」そう声には出さずに嘆息しスーサイドしたくなったそのとき、誠に恐ろしく、そして、忌々しいことに、同級生だと思っていたそいつの顔は果たして俺の顔だった!観念化され肥大化された俺の全容姿であった!しかし、それは勘違いだった!

 

その夜、広大な@駐車場、拡がる暗がりのなか屋内灯により煌々と照らし出されたスピード証明写真が一基、佇んでいたのだけれども、灯かりはあれどひとはおらず、むじんの筈なのに明かりが灯る不可思議な状況のなかから何やらアナウンスのような文言が繰り返し聴こえて来、近づいてみると、僅かに開いたカーテンの隙間から覗いたのはカーテンに遮られて存在を認識出来なかったりょうあしのない、

この場所で撮影中に非業の死を遂げた地縛霊が必死に念写を試みていたのではなく、フォトジェニックなざしき童子が椅子に無言の体育座りで座っていたのでもなく、況してや達磨女でもなく、勿論無人で、真相は、「…ト、ト、ト、トラブルが、は、は、は、発生しました、サ、サ、サ、サ、サーヴィスセンターに…」と、ひとり(一台)孤独にバグり吃り続けているだけの、ひとり(一台)では何も出来ない 人工知能を搭載しているのか?していないのか?判然としない機械の哀れな姿であったのだけれども、それを見て俺は、しかし、

何も感じられなかった!如何なる感情もなかった!現実には決して踊らせられない!何故ならば俺は道化ではないのだから!今ここに一切は終わり一切は始まる。今こそ、永遠の夜が始まる。それは正におそろしいものとなるだろう。

果たして一体、何処から現実が始まり、何処で想像が終わるのか?あやふやで、時が経つと自分でも屡々見分けがつかなくなることがある。しかし、実は何ひとつとしてそれらを隔てるものなどないと云うことに気づくと、最早、死もなく、哀しみもなく、不安もなかった!そして謂れのない慈しみに包まれる。

※ 註;カットアップ陰陽文献

【夢と人生 / ネルヴァル】
【ダリの告白出来ない告白 / サルヴァドール・ダリ 】
【 我が秘めたる生涯 / サルヴァドール・ダリ】

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