Be – BOP再制作の世界観が蔓延る高校の校門から這い出て、 階段を降りるように…、って、実際、 階段を駆け降りているのだけれども、 ところどころ割りと大掛かりな踊り場が在ってそのような場所を経 由しながら、何階層にも連なったミルフィーユ状? 等高線図を厳密に再現したかのような? 形状をしている崖の頂に校舎は鎮座DOOPNESSましまして存在感カマシてい 、 山の中腹から下山道を辿りZ.I.G. – Z.A.G.に降下しているみたいな感覚で 、 俺は登校中の在校生に刃向かうようにして逆に逆に突き進んでいた。そんな感じで猛スピード下降しながら、 超改造学ランを着曝している俺は短ランにバギートップ? ベルトのバックルをたくしあげ、 裾を捲しあげたりしないでも引きずらないないようにしながら駆 け降りている。 ソープの旗揚げ興業とか云う謎の行事を校内でやっちゃう伝説のヤ ンキー校なのだけれどもこの高校(所謂、そーゆー認識)、果たして、俺は在校生なのか? 卒業生なのか?はたまたまったくの立ち入り禁止な関係者以外、他校生なのだろうか?判然としないのだけれども。そんなところ 其処に現れた 俺の眼前に立ちはだかったのはこれまた90年代ヤン キー漫画の金字塔(ピーバップは80年代か?)今日から俺は!! の世界観から飛び出して来たような連中で、ここで一丁 グー!チョキ!パー! とジャン拳をブチカマしてもいいのだけれども、 一挙両得の喧嘩両成敗、 上の空で明後日の方向に意識のつぶてを投げるようにして、「… 今日、これからK察来るんすよ?そんで、裁判官が来て、 刑務官も来るんですよ?」と、耳打ち三連発。 根も葉もない、真実に縁もゆかりもない噂の狼煙を焚き上げて速攻逃 亡。向こうも向こうで、振り返ると、じゃ、しゃーないな? ってンで大人しく引き下がり、めでたく解散したもよう。そして、ずうっと待たしていた仲間の元へ。 いそいで来ましたよ?と云うていを装い、…実際、 いそいでいたのだけれども戻ると、雰囲気 殺気立っていて尋常ならざる空気。 俺がいつまで経っても帰らないことに業を煮え滾らせ煮詰め活気あ った成分は総て天に向かって勇猛果敢に蒸発し既に僅かな煮え湯と灰汁しか残っていな い。そんなありさまで、 俺はそいつらの勘と癪に触るようにはなにつくように皆の衆の意を 排してここぞとばかににぴょんぴょん飛び跳ねながらやって来て現れた ものだから烏合の衆による取り巻く状況を把握せずK点に達しよう としていた鬼火は沸点に到達し一家離散の大惨事、 俺はすぐさまことのなりゆきを地肌で感じながらかどわかしゆきず りのなか蒸発し損なった煮え湯をのみ干し愛情の裏ッ返しを脆く儚い盾にして逆ギレ三昧。だったら、 このままひとりで帰ってやろうじゃねかよ!?ってンで、 体操着のまんま帰る度胸を見せる(何故か、中学時代の体操着姿になっていた…)。 そうイキリ倒しその場を飛び出したものの矢張り仲間とはぐれてのひとり 純情家路、手許不如意では不安いっぱいの無手胸算用だから車の中へ戻りそのゆきすがら命懸けの 行き掛けの駄賃代わりに仲間のひとりを投げ飛ばし意識を失わせたまんま放置し家の鍵だけを持 ち出し、それでもまだ不安だから更にまた舞い戻り自分の財布を、 「…これだけしか中身入ってないんだよ!」と、予め 見せびらかしてからその場を後にする、これで、一応、ちゃんと帰れるかな? 大丈夫かな?と、思いながら名残惜しさの欠片も見せつけられず、 別れも惜しまれず、 一抹の不安もよぎらせることなく呆気に取らせたまんまそのまんま の勢いで道に出るととそこは家のすぐ近所だった。 粋がって魔族の通り門を潜らなくてもそんなことわざわざしなくても 良かったんだとてへへと頭を掻きながら頬を殺ぎ落とす。